会社員が年末年始(または退職時)にもらう源泉徴収票。実際に頂いている「手取り金額(月々のお給料)」が記載されていないことは知っていますか?
私自身ブログで家計簿の公開をはじめてから「もっと身近なお金のことを知りたい」と思うようになり、2年前ようやく理解しました。
知らなくっても生きていけるよ!と思うかもしれませんが、節約するなら知っておいた方がいいお金の意味。
この記事では、わが家の実際の源泉徴収票をもとに、できるかぎり分かりやすく解説します。
今まで把握していなかった方は、ぜひご覧になってくださいね。自分のお金について詳しく知りましょう!
- 会社で年末調整をしてもらっている
- 源泉徴収票の見方を知らない
- これから副業をしたい
- ふるさと納税をしたい
収入アップに転職も視野に入れるなら
\ 転職支援サービス【CONECT】 /
源泉徴収票の見方
社会に出てから毎年、もらうとボーッと眺めいていた「源泉徴収票」に並んでいる数字。これにどういう意味があるのか知りませんでした。
平成29年度の源泉徴収票に記載されていたのはこの通り(おおまかに四捨五入しています)
支払金額 | 3,890,000 |
---|---|
給与所得控除後の金額 | 2,570,000 |
所得控除の額の合計 | 1,340,000 |
源泉徴収税額 | 60,000 |
社会保険料 | 510,000 |
生命保険控除額 | 70,000 |
昨年、夫はるおは転職をしています。
転職した方は前職のみで頂いた収入額も別枠に記載されていますよ。
では一項目ずつ、その意味をみていきましょう♪
支払金額
会社から頂いたお給料のうち、税金の対象となる額
- 基本給
- 残業代
- ボーナス
- 各種手当
これらが当たります
通勤手当は基本非課税のため含まれません。あまりにも金額が多いと課税分にわけられている場合があります。
給与所得控除後の金額
支払金額から給与所得額を引いたもの
給与所得額とは、働くにあたって必要であろう経費を自動的に算出した金額です。その分を支払額から引くことで支払う税額を少なくしています。
この欄を「手取年収」と勘違いされいる人をよくみます。詳しくは「手取り年収は載っていない!」の項目をお読みください。
ふるさと納税は、翌年に支払う税金を前払いしているので年末調整のように還付はされません。
2017年にふるさと納税した分は2018年6月から支払う税額に反映されます♪
控除の確認方法は下記記事の「ふるさと納税の『控除』確認方法」をご覧ください。
所得控除の額の合計
社会保険料など源泉徴収票に載っている控除額を足したもの
社会保険料 | 健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料(40歳〜)が含まれる。 |
---|---|
生命保険料 | 加入している各生命保険の「保険料控除証明書」の提出が必要。 |
地震保険料 | 加入している地震保険の「地震保険料控除証明書」が必要。 |
※配偶者控除 | 配偶者の合計所得が38万以下の場合に適用(平成29年度) |
※特別配偶者控除 | 配偶者の合計所得が38万超~76万円未満の場合に適用(平成29年度) |
扶養控除 | 配偶者以外に扶養している16歳以上の親族(6親等)がいる場合 |
基礎控除 | 誰でも一律で差し引かれる控除 |
生命保険料控除について「じぶんの積立でかしこく節税(保険料控除を解説)」くわしく解説しているので、ご覧ください。
わが家の源泉徴収票と照らし合わせてみると
- 【社会保険料】510,000
- 【生命保険控除額】70,000
専業主婦の妻がいるので配偶者控除(38万円)ですね。
基礎控除(38万円)が加算されると控除合計額は134万円。
源泉徴収票とぴったり合いました!
扶養控除は16歳以上の親族があてはまります。扶養する子どもがいる家庭であっても年齢条件を満たさなければ控除は適用されません。
児童手当と引き換え、と考えれば分かりやすいですね!
※平成30年度「配偶者・特別配偶者控除の法改正」について
平成30年度に法改正があり、配偶者控除の対象となる配偶者の年収が150万円に引き上げられました。
つまり年収150万円までは、旦那さまが配偶者控除の38万円をうけられます。勤務時間が増やせるということですね。
ただし年収が130万円を超えると社会保険の扶養から外れてしまうので注意してください。
源泉徴収税額
上記のものを計算して確定した収める税金。
毎月給与から天引きされていた税額が、この源泉所得税額を上回っていれば年末調整で還付されます。逆に足りていなければ徴収されることになります。
給与所得控除とは
さきほど「控除後金額」で出てきた給与所得金額の一覧です。支払金額から当てはまる控除額がわかります。
参考までにご覧ください。
支払金額 | 給与所得控除額 |
162万5000円以下 | 65万円 |
162万5000円超~180万円以下 | 支払金額×40% |
180万円超~360万円以下 | 支払金額×30%+18万円 |
360万円超~660万円以下 | 支払金額×20%+54万円 |
660万円超~1000万円以下 | 支払金額×10%+120万円 |
1000万円超~1500万円以下 | 支払金額×5%+170万円 |
1500万円超 | 245万円(上限) |
わが家の場合「360万円超~660万円以下」にあてはまります。計算式にあてはめると約130万円が支払額から控除されるということ。
手取りの収入は載っていない
これまでの項目を読んでお気づきですか?
源泉徴収票には『額面(手取りの年収)』は記載されていません。
手取りを把握するには自身で計算する必要があります。
わたしの周りにもさきほど解説した控除後金額を、実際に頂いている手取のお給料だと勘違いしている人が多くいらっしゃいます。
手取金額が知りたい方は、源泉徴収票では分からないので
- 下記の方法で計算する(参考をごらんください)
- 振り込まれた通帳をみる
- お給料明細を確認みる
これらを確認してくださいね。
手取り収入を出すための一般的な計算式
「支払い金額」-「社会保険料」-「源泉徴収額」-「住民税」=「手取り収入」です。
源泉徴収票が必要となる場面
源泉徴収票をもらったあとは使うことがない、と思っている方は気をつけて下さい。捨てたり、机の奥底でグチャグチャになっていませんか?
- お得に税金を納めたい。
- ネットで収入を得たい。
- 副業をしたい。
と、考えている方はこれから活用する場面が多くなります。
源泉徴収票が必ず必要になる場面はザッとあげても・・・
- 確定申告をする場合、申告書の作成と添付
- ふるさと納税の上限額シミュレーション
- 賃貸の契約時に収入証明として
- 住宅ローンの審査・融資を受けるとき
- 転職をした際に、次の会社へ提出
- 就労証明として保育園入園の書類に
こんなにもあります。
イザというときに必要となる大事な書類です。次年のものを頂くまでキチッと保管しておきましょう。
最後に|紛失したときの再発行は?
源泉徴収票を紛失した場合、再発行可能です。
- 発行元の会社に再発行を依頼する(原則)
- 新しい会社で顧問弁護士に依頼する(転職していて該当する会社に依頼しづらい場合)
基本的にはすぐに対応してくれます。
発行に日にちを要することもあるので、なくしてしまった人は必要だと分かればすぐにお願いしましょう!
大事な家庭のお金のはなし。
知っておいて損はないですよ(*^^*)